Thee Rang 跡地

https://solaponz.hatenadiary.jp/ 跡地

デザインに触れる

 ザインはすばらしい概念だ。僕は専門家ではないし専門的にデザインを学んだこともないが、しかし親しい友人の一人がデザインの道を歩んでいることや、昔から落書きとかで絵を書くのが好きだったこともあり、今でもフォトショップで写真をいじったりイラストレーターで絵を書いたりと下手の横好きながらも地道に趣味としてデザインを楽しんでいる。
 町を歩いていると、さまざまなデザインが目に入ってくる。看板はもちろんのこと、道路標識、人々の服のプリント、形、景色、建築物、車、電車、、、それぞれをデザインとしてどうかという目でみていると中々楽しい。
 デザイン関連の書籍も、書店でみかけるとついつい手にとって購入してしまう。ああいうのは基本的にほとんどカラーで紙もいいものを使っているので値段が結構張る。なのでレジで金額をみて思わずクレジットカードをきってしまうというのを繰り返すことになる。
 社会人になって電車の中で広告をみて、一気に気に入ったのがNEUTRALという雑誌で、これは社内広告も誌面も非常に味のあるデザインで構成されており、内容も写真はもちろんのこと解説文やインタビュー、オサレフォントが満載で読んでいて色々な刺激を与えてくれる貴重な雑誌だ。特集がまたツボをついていて、一回目が「美しきイスラム」、「二回目が美しき人たちのルーツを尋ねて」、そしてその後は順に「美しき月をめぐる冒険」、「美しき世界の結婚観」、「美しき水を求めて 上」、「同下巻」、「美しきインドの心」と絶妙な特集の組み方だ*1。後になって有名なデザインユニット『SOUP DESIGN』*2の仕事だと分かったのだが、目がちかちかするとか騒々しいとかいう批判もきかれるがしかし遊び心あふれるデザイン、記事をおもしろく読ませようという構成に僕はハマっている。まだ見ぬ人がいたら是非書店で手にとって見てほしい。
 ほかに愛読している雑誌は『MdN』。これはプロかプロを目指すイラストレーターさん向けに色々と記事をかいていて、割と技術的なことや専門的な内容もあるのだがそれがまた違う世界を覗けて楽しい。それに最近のフォトショとかイラレってのは本当に発展していて、こういう雑誌で手法を吸収してみようみまねで試していけばその応用どころが色々と知らないうちに身についていって自然ときれいな絵がかけたり写真を仕上げたりできるようになるというすばらしい効用あり。
 僕のはてなの写真倉庫みたいな機能のところにもいくつかつくった写真をおいている。

↑とかははじめの自己紹介用につくった画像だが、これのポイントはカラフルなニューヨークの地下鉄のアイコンをあしらったプリントを引き立てて見せようとしてほかの部分を白黒であいまいに見せているだけというシンプルな手法。このNY地下鉄デザインは、実は僕がはじめてマンハッタンの岩の上にたった17歳のころに現地で一発で一目ぼれしたデザインで、初めて買ったのは白地にこのプリントがあるものだった。が、後に一人でマンハッタンを訪れた際このデザインの黒地バージョンを見つけたので、思わず購入してしまったもの。
 ちなみに僕が今使っているノートパソコン、IBM Thinkpad X41も非常に洗練されたデザインで、他メーカーのものと比べてもはるかに抜きん出ている。性能の話は置いておくとしてデザインだけで見るとまちがいなく最もシックでクールだと勝手に思っている。なんといっても真っ黒の地に赤のワンポイントのトラックポイント、エンターにさりげなく地味目なブルーをあしらった見た目はawesomeとしか言い様がない。
 デザインは万国共通で、言語はほとんど関係がない。僕の場合は目に入ってくる構成を、COOOOLに感じるか、SMARTに感じるか、CORNYに感じるか、MESSYに感じるか、ほとんどそれだけだ。僕が異国の地を歩くときもいろんな看板や書籍、新聞、企業広告などに注目しているが、タイのそれはだいたいにおいて日本より派手でインパクトが強い。また、日本は広告の中ではあまり技術やビジュアルを強調させずにシンプルにメッセージ性を持たせたりイメージ想起を狙うのがトレンドなのと対照的に、技術によってかなり派手に、美しく見せる広告がたくさんある。アメリカでは、僕がいったマンハッタンは世界でも有数の商業都市な上に有数の観光都市なので人種のるつぼといわず広告も色々なものがまじりあってるつぼと化しており、あるところではシンプルで北欧的なあっさりデザイン、あるところでは中華的で雄大なごつごつピカピカデザイン、ある所では前衛アーティストの理解不能なデザイン、ある所では若者文化を感じさせるグラフィティアート、、、と、街を歩いているだけで全く飽きないという楽しさがあった。
 日本の街は、特に東京は、画一化している。Tokyoの駅でおりても、Ikebukuroの駅で降りても、Shibuyaの駅で降りても、いやむしろ東京とでも千葉県でも兵庫県でも福岡県でも、目に入ってくる看板、広告はおなじみのものばかりだ。居酒屋チェーンの看板、消費者金融の看板、パチンコの派手な看板、けたたましい騒音、英会話スクールの看板、ファストフード店の看板、、、。街の色を感じようとするなら、少し歩いて路地や細道をいかないとその町の特色というのを感じる事はできない。まあ、地元(といってもほんのすこし住んでいるだけだが)と観光客として訪れた都市とを印象面で比較するのは乱暴だとは分かっていても、少し寂しい感じではある。
 そういえば、色々なサイトをみていると凄く斬新なデザインの椅子が色々とのっているサイトを見つけた。デザイン関係の企画の一部のページだが、是非リンク先に飛んで色々と見てほしいと思う。カリモクイームズだけが椅子じゃない、もっと座る事の楽しさの可能性を訴えてくる奇抜な、洗練された椅子を眺めていると新たなデザインの発想力を改めて感じさせる。このサイトは色々なデザインイベントや啓蒙活動を行ってるみたいで、なかなか興味深いところなので色々と回ってみるとおもしろい。
 →designboom International design competition
 →あとはこことか。http://www.designboom.com/history/easy6.html

*1:公式サイトのブログでは楽しそうな記事と写真が連なっているが、、、はやく次号出してください。でも、今ものすごくいいものができあがってきていると期待しております。

*2:フリーペーパー「R25」なども手がけている