Thee Rang 跡地

https://solaponz.hatenadiary.jp/ 跡地

肌寒い朝、蒸し暑い車内

 近朝起きると肌寒さを感じるようになった。この季節になるといつも冬の訪れを感じて冬物の準備や夏物の片付けを考えて憂鬱な気分になる。しかし、夏より内向的な自分と向き合いやすい冬の訪れをどこかで楽しみにする気持ちも滲んでくる。例年、この季節の朝は窓をあけて、息を思いっきり吸い込むのが日課だった。秋は、はかなく金木犀の香りがすることがあったり、さわやかな香りがあったりしてその日一日頑張ろうという気力が心底わいてくる。そして日が経つごとに、冬の匂いが濃くなってくるのが分かると、年の瀬を思って一年を振り返る。
 はずだった。
 今年は最悪だ。秋のさわやかな空気を吸い込もうにも窓の外には車がひっきりなしに往来して、四六時中年がら年中排気ガスのにおいがするのみだ。かろうじて通勤時に人気の少ない所を通り道の端の木々に秋を感じるのもつかのま、電車に乗ってしまったら夏の蒸し暑さに襲われる。四季が全く感じられない。これは意外と苦痛だった。
 四季を感じないというのは苦痛なものらしい。日本人は海外旅行が好きだというが、一年中夏*1のThailandなどに住む人はおそらく日本人以上に海外旅行や海外在住を望んでいる。友人は、タイにいると一年が非常に長いとぼやいていた。
 まあともかく、大学の頃の経験によると、四季を肌で感じる最もいい方法の一つはバイクでツーリングに出かける事だ。だがしかし、原付を置くことでさえ大家と管理会社三つ巴で喧々諤々の上ようやく隅っこのほうにおけることになったという絶望的な駐輪事情では、バイクを買おうという意欲はあるのだがもう少しのところでブレーキがかかってしまう。しかし最近はようやく前向きにメーカーと車種を吟味する段階まできている。バイクに関するエントリを書く日がくるのもきっと近い。
 ともかく、タイトルに書いた肌寒い朝と蒸し暑い車内のギャップには辟易している。都会の排気ガスの匂いがするベランダにも辟易している。少々高い金を出すとはいえ、きれいな空気を吸い込んで肌で四季を感じるために単車を購入する贅沢くらい、誰にもとがめられないだろう。とがめないでほしい。

*1:ただし季節を三分類できるという説もある。Hot,Hotter,Hottestの三季らしい。