Thee Rang 跡地

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母校

 省ついでに、僕が六年間教育を受けた、高松市立木太南小学校の周りを散策してみた。

遊具や建物、植木などは当時と変わらぬ場所で、静かにたたずんでいるのが見えた。本当は近寄って手を触れたり、鉄棒に登ったりしたかったのだが流石に24ともなると、不用意に学校に足を踏み入れた途端に警察に通報されるというリスクが伴う気がして思いとどまった。途中、学校の横を流れる詰田川の土手を歩くと、土と草のまじった懐かしいにおいがして思わず歩を止める。見上げると、夕日に美しく染まるかつての学舎が目に入ってきて、思わず見入ってしまった。
 正門前で、デジカメを構えて写真を撮っていると下校途中の女の子二人組にくすくす笑われた。
 下の写真の、二つ移っている窓の上のほうからみた風景画が大変褒められて、何かのコンクールに出展された記憶がある。
小学校六年生だった僕は、図工の時間になんでもいいので絵の具とえんぴつで書いてきなさいといわれ、教室をでてすぐの所にあった階段に腰をかけて、目の前の窓から見える景色をなんとなく鉛筆でなぞりはじめた。下書きの段階でものすごく自信があっただけあって、先生もおどろくよど丁寧に仕上げた。しかし色をつけなければならず、僕は絵の具の扱いが非常に苦手だったので結局はべたっとしたあまりパッとしない絵になってしまい残念だった記憶がある。
 12歳の僕には、4階の窓からみえる家家の屋根ですら高くて遠い場所だった。空と屋根しかない空間を食い入るようにみつめながら、鉛筆を動かした。ちょうど、小学校を卒業する前だったので将来自分はどういう人間になるのか少しの不安を覚えていた時期でもあったので、それから12年たって(そのときから、まさに倍の時間を生きてきたことになる!)こうして窓を見上げるとなんとも言えない感慨に浸る。
 あのときの僕が、こうして12年後の僕をも見下ろしていたとしたらおもろいのに。
 10年後に開けましょうと言って埋めたタイムカプセルは、まだ地中に眠ったままのはず。。。