Thee Rang 跡地

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しょーもない口癖

 まーに気になっている事なのだが、口癖がおかしい人がいる。口癖というのはじつにその人を良く表すものだと僕は考えるが、口癖の意味がおかしい人は考えている事もどこか意味違いをしているのだろうか。それならばまだいいのだが、言っている側に言葉面に沿った意識の自覚がないと聞く側が額面どおりの言葉と脈略に混乱するので、特にお金が動くようなシーンではあまりいただけないものがある。このような口癖とは、どのようなものがあるか?という事だが、代表的な物から順にご紹介。 

「逆に」
 代表的な耳につく口癖の「逆に。」いったいどれだけの人が本当に逆の事象に対してこの言葉を使っているのだろう。「裏を返せば」との使い分けが出来ている人はどれくらいいるんだろうか?(僕はできない)。この間、飲み屋を予約する際に、日付の確認やら時間帯やらメニューやらを話し合っているときにいちいち言葉の頭で連発する店員のオッサンがいたが、なにか「客であるアナタの考え方は駄目で私の考え方のほうが正しいんですよ、あなたは逆に考えているから私が正してあげます」と言われている様で何かのどにつっかえたような感覚になってしまった。もっと悔しかったのは、電話をきってからもしばらくその言葉は僕の頭にのこり、知らず知らずの内に使ってしまっていた事だった。イメージとしては「相手の言ってることが分からないからとりあえず自分の意見を言うときに逆に、とつけておこうとする"打っても響かない"タイプ」。例外として、松本人志の笑いの流れを汲む場合は大いに効果的。 
「むしろ」
 口癖の中では心地よい響きの部類に入る。なぜなら、この言葉を発する人には何かその場には無い別のものが見えているかもしれないし、オリジナルな発想を口にするかもしれないからだ。だから、この言葉が出たらだいたいみんなはその続きを聞こうとするのだが、それが見当はずれな言葉とか意味のない意見だったりした時の落胆具合は一瞬で空気に現れる。イメージとしては、「自分の意見を主張したい欲の強い人」「独創的発想を常日頃から心がけている人」
「要は」
 議論や応酬を収束させたがり、まとめたがりなこのセリフ。結構使う人は多いが、そのぶんカンの鋭い人からそうでない人まで使うので、あまり多様すると他の人と比較されてその人の理解力や表現力があらわになってしまう諸刃の剣。本当に自信と才能がある人には是非多用してもらいたいが、そうでない人からの「要は」は、会話の間に外で自転車のベルが鳴るのと同じくらいその場の人にとってはどうでもいいものだ。イメージとしては「自らの才をさらけ出す優秀な自信家か、もしくは自分をそう勘違いしているイタイ凡人、もしくは恥をかいてでも自分なりに場をまとめ自分を試そうとする勇気のある偉い人」。 
「じゃ、結論としては」
 まとめたがりの一例。また、これを言う人は好んで「事の本質は〜」とか、「そもそも〜」とか、抽象的な概念を持ち出して話を集約させようとする。そういうときは、だいたいその場の話し合いや応酬は全て無駄になる。そもそも意見、意思の合致がないのに結論は、、、とか言う出す人はせっかちだし良いとこ取りしようとしすぎだ。イメージとしては「負けず嫌い」。 
「っていうか」
 一種の若者言葉なのかもしれないが、脈略無く使う人が多すぎる。たしかに日本人は相手があまり物をしゃべらなくてもある程度の意思疎通は可能だろうが、自分の今の思考を相手がこう考えていて、それに対して「っていうか」というややこしいパターンが多く、頭の回転のニブい僕などにはこの言葉は少々苦痛に感じる。
 「っていうか」の前を省略せずきちんとまとめていえる人はかっこいいと思う。高校の頃、そういう女子がクラスにいた。彼女はハキハキと自分の意見をきっちり相手に伝える子だったが、今思えばこういう口癖の持つ曖昧さを徹底的に排除して相手の言葉に対する理解をできるだけ自分が意味するところに客観的に近づけようとするところがあった。そういう意味で文型形の秀才だった彼女は、もうすぐ法曹界に殴りこんで必ず新しく、そして画期的な事をしでかす奴だ。この口癖のイメージは「相手の話をあまり聞こうとしない若さをもつ人、もしくは"こう言えば相手が自動的に思考を働かせて自分が何も考えていない事がばれないかな"と思っている人」