Thee Rang 跡地

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The Beatles ”From us to you”

 界中の人々に最も記憶された音楽といえば、ベートーベンの第九だろうか。バッハのアリアだろうか。多分どれとも違って、ビートルズの音楽じゃないかと思う。
 初めてBeatlesを聴いたのは小学校六年生の頃で、親父がそのころ発売された"The Beatles Live at The BBC"を買ってきたのが切掛だった。それまでは音楽といえばパプワ君のアニメソング、WANDS、大黒マキなどのいわゆる流行もんくらいだったし、洋楽といえばたまに親父がレコードで流していた、ローリングストーンズのアルバムくらいしか知らなかった。
 その"Live at The BBC"は、まず四人の自己紹介から始まる。ポールもリンゴもジョージも名前と楽器を紹介するのだが、最後にジョンが"Im John, like to play a guiter, sometimes play the Fool"と冗談を言う(もちろん意味はわからないので、親父が意味を教えてくれた。)。ジョンって変なやつなんだなーと思いながら歌を聴いていたが、聴けば聴くほど癖になる声をしている。自己紹介の後のTrack2は、From me to youという曲をアレンジした"From us to you"という曲だったが、自己紹介からこの曲に入る流れが好きで自分で何度も聴いたもんだ。
 CDで聴いたビートルズがものすごく気に入った(が、後に知ることになるがこの時ハマッた曲"Baby It's you", "Keep your Hands off my Baby", "Johnny.B.Good",など数曲はBeatlesがオリジナルではなかった)ので、ばあちゃんの家にいき親父とその弟のおじさんが昔集めたというレコードをひっくり返して、ビートルズのものをひたすら聴いていた時期があった。"The Long and Winding Road", "Let it be", "Ob-La-Di, Ob-La-Da", "Hey Jude", などメロディは知っていたが誰が歌っているのかは知らない数曲が、Beatlesのものと知って衝撃を受けたのもその頃だった。
 今僕はほとんどJ-POPSを聞かない。かといってHIP-HOPや洋楽を聴いているかといえばそうでもない。聴いているのはもっぱら50年代、60年代、あっても70年代前半までのいわゆるオールディーズという音楽で明らかにBeatlesから派生してこのあたりの音楽に魅力を感じるようになったのだった。OLDIESはいい!今みたいに電子音がカチャカチャせずこぎれいにまとまっている訳でも無い。が、非常におおらかで、それでいて当時斬新だったであろういくつものアイデア、歌への情熱に満ちている。プレスリーの"Jailhouse Rock"などは50年以上前の曲だが、今のどのRockよりもRockだ。チャック・ベリーもRockだ。昔ミスチルエルビスコステロの格好をしてシーソーゲームを歌ったのも、実にRockだった。
 The Beatles Anthologyが出て、The Beatles 1が出て、今でもBeatlesは着実にファン層を拡大していっている感がある。今の高校の文化祭でもビートルズやチャックベリーのコピーをするやつらっているんだろうか?どんどんやって欲しい。できるもんなら僕もバンドを再結成して、昔みたいにライブハウスで馬鹿騒ぎしながら渋い曲を演奏したい!社会人でバンドをやっている奴は、JazzにしてもRockにしてもブラバンにしても、ものすごくかっこよく見えるのはなぜだ。