Thee Rang 跡地

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旅に何がいる?本は要る!

 日から休暇で10日ほどタイへ。このblogもしばらくお休みになる可能性が高いので、ごきげんよう。以下は、メモ程度に今回の持ち物リスト。
リストはEvernoteに入れて、何からでも参照できるようにしてある。まあ、結局あんませんのやけども。

○パスポート
○携帯電話
○国際免許
○e-ticketのPrintOut
○サングラス
○ゴルフのグローブ
○腕時計ニ個
○ストール
○下着替え
○靴下替え
○名刺
○スーツ(着ていく!)
○ガーメントケース(いるかな?)
○ネクタイ・シャツ
○革靴(はいていく)
○ベルト2個
USBメモリ
○カメラ・ビデオ・SDカード・充電器類まとめたかばん
○愛用のヘアワックス

思い浮かぶのはこんなもんやけど、明日朝また起きて整理しよう。

書を捨てず、街にでよ
大学生の頃、金もないのに無理やり海外旅行に行っていた。仲間と連れ立って行く事はなく、全て一人だった。金がなかったから、観光地もろくにまわれないし、美味しいレストランにも入れない。買い物なんかもできないし、酒をのもうにも飲めない。

つまり、暇だった。

タイのビーチに寝転んで眼を見張るほど美しい海を前にしても、NewYorkの摩天楼に抱かれ、ドミトリーのソファから四角い空を眺めていた時も、幸せを全身に感じつつも、どうしようもなく暇だった。なので、旅行に行くときは、必ず一冊本を携行するように心がけていた。

旅をするときは、荷物は紙一枚でも減らしていけ、と恩師に聞いたことがある。それでも持っていくのは、お守りのような感覚だったんだろうなあ。

はじめは色々なエッセイを持っていくようにしていた。理由は、ちょっとした空き時間で気軽に読めるというものだが、これはちょっとした空き時間でなく、かなりな空き時間が発生したときにあまり具合が良くなかった。一瞬で読み通せてしまうので、旅の途中で何度も読み返す事となった。なので、最後の方は結構飽きたりしていた。

んでしばらくたって、詩集を持っていくようになった。これなら、ちょっとした空き時間にさっと1,2編読める。んで、長時間あいたときは、同じ詩をゆっくりとなぞって色々考えながら眺めてみるといい。言葉が短い文、想像力が刺激されるので読んでいて飽きるということはない。もしも飽きてきたら、今度はどの詩を暗記しようか、というような一人遊びもできる。笑。詩集というのは短時間にも長時間にも耐えられる素晴らしいツールだった。そういう理由で、旅に詩集はかなりおすすめ!

思へば遠くへ来たもんだ。
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気は今いづこ


雲の間に月はゐて
それな汽笛を耳にすると
竦然として身をすくめ
月はその時空にゐた


〜後略〜

彌生書房 世界の詩18 中原中也詩集 大岡昇平
「頑是ない歌」より冒頭部分抜粋

中也の詩は特に胸にしみる。ぼんやりとした不安を抱えた大学生の僕が、異国の地で退屈と孤独と開放感に満ち足りた心で彼の詩をゆっくり眺めた経験というのは、今思えば何ものにも代えがたい、なんというかとりあえずあてはめてみるならば、言うなれば青春だった。