Thee Rang 跡地

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みっつのライブの思い出

 日、藤原氏の講演会に行く事が好きなアーティストのライブに行く事に似ていると書いた。僕は田舎に住んでいたしアーティストが四国まで来ることは少なかったので、ライブは見るよりも見せたほうが遥かに回数が多い。しかしそんな僕でも関西に出てからはいくつか行った覚えがある。思い出深いライブについて。
 チャックベリー @大阪なんばハッチ 
 いきなりではあるがロックの神様のライブを生で体験したことがある。チャックベリーを経ていない音楽はロックではないとも言われるほどの大御所で、代表曲である『Johnny.B.Good』は意外と知名度は低いかもしれないが映画『バック・トゥー・ザ・フィーチャー』で主人公の若者が過去に戻ったときにステージでギターを弾きながら演奏していた曲と言えば分かる人もいるだろうか。屋根裏をつたったりするシーンの所だ。特徴のあるギター・リフは誰にでもなじみがあるだろうし、ギターを弾くときの独特の『ダック・ウォーク』もロックのルーツとしてよく語られる所だ。ちなみに、『Johnny.B.Good』は1958年にリリースされた。なんと初のリリースから今年で48年だ。半端な歴史じゃないし、本人はその時点で75歳の老体であったがテレビでみるどんなアーティストよりかもカッコよかった。一緒に『My Ding-A-Ring』を歌ったときは全身に鳥肌が立ちっぱなしだった。最後は観客をステージに招きいれてダンスを踊っていた。交じらなかった事を今でも後悔している。余談だが、福岡での公演の際は前座をつとめたハイロウズ(彼らが前座という時点でビッグネームぶりは一目瞭然!)も観客たちと一緒になってステージで踊っていたらしい。福岡で踊った人たちは、チャックベリーのギターでヒロトマーシーと一緒にステージで踊ったという事になる。一生自慢できるな…。ちなみに僕が見た公演の前座はO.P.KINGでこれまた素晴らしいバンドだった。ボーカルは真心ブラザーズYO-KING倉持陽一)、ギターは奥田民生、ベースはピーズの大木温之、ドラムはピロウズ佐藤シンイチロウというありえないほど豪華な構成だった。
 モンスターバッシュ @讃岐満濃公園
 地元香川県での開催で、大学の頃のツレとバイクで二ケツして見に行った思い出深いライブ。僕の目当ては上述のO.P.KINGだった。彼らに大満足したのはもちろんの事、ラストを飾ったハイロウズが圧巻だった。甲本ヒロトのライブはすごいとは聞いていたがホントにすごかった。CDに入っている声は生声だとも聞いていたがホントに生声だった。あのまんま。パフォーマンスもあのまんま。客のテンションもおかしいくらい上がってて、前から三番目くらいにいた僕は一曲目が終わる頃にはもう10メートル近く後ろに流されてしまっていた。ケツメイシとか興味のないバンドが出ているときは、芝生の小高い山にねそべってジュースを飲みながら遠くからステージと観客達を眺めたりしていて、まったりしたりテンション上がったりとメリハリのあるすごくいいライブだった覚えがある。死ぬ程日焼けした。バイクでの帰り道に、モンスターバッシュのリストバンドをしたFTR乗りと併走しているときに、親指を上げて合図すると向こうも大きく手を振っておそらく彼のナンバーに記された岡山へと帰っていった。
 ニコチン @イマジン
 高校生の頃僕は何故かニコチンに死ぬほどハマッていた。高1にニコチンを知ってからずっとファンだったのだが、あるとき初めて使えるようになったE-MAILでニコチンに応援のメールを出すと、なんとギターの人から返事が帰ってきたという事があった。おかしいくらい舞い上がったのは言うまでも無い。香川の高松でライブをすると決まったときはすぐにチケットを手配して、ツレとチャリで見に行った。なんとそのライブハウスは普段僕らがライブをしたりするところで、あそこにこれだけ人がはいるのかと思うほど人であふれかえっており、ひたすらニコチンのメンバーが出てくるのを待った。ライブは僕らの時とはまるで違う盛り上がりを見せ、僕も最高の気分だった。が、ふとたまたまそのライブハウスで会ったツレがボーカルのマイクを握ってしまい、怒ったボーカルが歌をやめてそいつを殴ったというハプニングがあった。そいつは呆然としていたが、ボーカルは一言「おいらのマイクに触るやつは ぶっとばすぞー」と千葉訛りで叫んだ。ライブは最高で、憧れのバンドを目の前で見れて最高にラッキーなライブだった。おわった後はびっしょりとぬれたパーカーを脱いで、冬だというのにチャリで大騒ぎしながら家に帰った。受験の前の、ささやかだが最高な息抜きとなった。