Thee Rang 跡地

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地球の歩き方

 球の歩き方は素晴らしいシリーズ本だ。説明の必要も無い程ご存知な事だとは思うが、今月半ばに出発する旅行に備えもう一度読み返してみて改めてその編集部の作りこみや努力に感銘を覚える。初めて一人で海外旅行をしたときに、この地球の歩き方ともう一冊、きれいな写真がたくさん載っていた他の出版社の同じようなガイドブックをリュックにつめて出発したが、初めて歩く異質の大都市や見たことも無い美しい森や美しい海に囲まれて日程が進む中で、写真には凝っていて見た目にはキレイなその他社製のガイドブックは哀れにも遠い異国のゴミ箱に投げ捨てられる事となった。
 (余談ではあるが僕は決して本を粗末にしない。その証拠に今までゴミ箱に投げ捨てた事がある本はたったの二冊だけである。しかもこのときは旅行中で、無駄なものは紙一枚でも減らすという旅行時の鉄則に従ったのみで、やむを得ない事である。ちなみにもう一冊の投げ捨てられた本というのは筒井康隆の短編集で、どこかでバスの移動中読んでいてあまりのバカバカしさに悔しくなってきて思わずバス備え付けのゴミ箱に放り込んだ。)。
 つまり地球の歩き方一冊あれば全ては充分だと悟った瞬間だった。僕に旅の楽しさを教えてくれた方は、「リュックとマグカップとガスバーナーとシーツ一枚、これがあれば世界中どこへ行っても楽しめるよ」と言ってその通りに世界中を旅していたが、僕は是非その中に地球の歩き方を付け加えたい。ガイドブックとして役に立つのはもちろんのこと、読みものもなかなかおもしろい。そしてページ数があり文字数が多いので何かと待ち時間が出来たりする海外旅行などで強力な味方になってくれるに違いない。(誰か人と行ったんならその人とちゃんと話すこと!)。あと、嘘が少ない。つまり記事が信頼できる。ここは安くてもいいホテルだと書いていれば本当にいいホテルだし、高いがこういうクレームがあると書いていれ本当にそういう所が気に入らなかったりする。その日にとまるゲストハウが「設備はボロいが〜」などと書かれていた日にはコレはもう相当のスウィートルームを覚悟したほうがいい。
 旅行から帰って、行程や出来事を思い出すのにも非常に役に立つ。たくさんめくったページはそれだけ思いいれも強かったりするし、結局行かなかったところの記事などは思わずまじまじと読んで、次回の訪問を誓ったりする。気になって下線を引いた部分やドッグイヤーを作った頁などは、写真やお土産以上に旅の思い出を鮮明に思い起こしてくれる。鉄っちゃん(鉄道愛好者の意味らしい)は時刻表を眺めて悦に入るというが、ここらへんは案外それに近いメンタリティなのかもしれない。
 そういえば、地球の歩き方はWEBページも必要以上に充実していて読んでいておもしろい。是非訪れて次回の旅へ空想を膨らませてみてください。
 地球の歩き方http://www.arukikata.co.jp/