Thee Rang 跡地

https://solaponz.hatenadiary.jp/ 跡地

水泳

 泳は相当しんどい。僕は泳ぐことは大好きだが、競泳はあまり好きではなかった。好きではなかったが、昔から気管支炎を和らげる為に医者に勧められて、スイミングスクールに通っていたので泳ぎは得意だった。スイミングスクールの中でも割と早いほうだったが、小学校六年生になったときにやめてしまった。その年、なんと学校で代表選手に選ばれて、県の大会に出場できることになった。僕は舞い上がり、大嫌いな練習にも精を出した。が、その年は記録的な水不足の年で、プールなんてとてもじゃないが使える状態ではなかったし、大会自体も中止になってしまったので小学校最後の夏に軽く絶望を味わった事を覚えている。
 社会人になり、たまに水泳をしている。
 近所の知り合いの人が誘ってくれるので、会社の割引券みたいなのが使えるという事もありなんとなく泳ぎにジムにいき、しばらく流す。しかしえらいもので、昔より身体がでかくなっているせいか前に進むのに必要な力が大きくなっているような気がして、少し泳いだだけで息をきらせてしまう。足と手の動きもバラバラで、手のフォームもばらばらだ。疲れるだけで嫌になってくるので、すぐに横のダイビングの練習用の、5mほどの深さのあるプールに逃げてそこでまったりと潜ったり浮かんだりを繰り返すようになってしまう。
 これから先、多分人生は数十年続くのだろうが昔のように水泳を習う事というのはきっとないだろう。なので、出来るだけ昔の事を思い出して、フォームを修正して少ないエネルギーでたくさん進めるような泳ぎ方ができるようにならなければ、プールにいってもただぷかぷかと浮かぶだけになってしまう。ちゃんと身体の筋肉とかも意識しながら、しっかりフォームを固める事を心がけよーっと。
 昔は、水泳の大会の度に神経を張りつめて飛び込み台にたっていた。いざ水に飛び込んで身体を動かすと、水の中なので当然音は水の音しかきこえなくなる。目も、空けてはいるが見えるのは青い水と底のタイルだけ。こういうとき、僕は妙に冷静になっていつも広島の祖父母の事を考えるようにしていた。そうすると、早く広島にいきたいと思って自然と身体が前に引っ張られるような気がしていいタイムが出る。無我夢中で水をかいで、ゴールにたっちしてふと振り向くと自分以外の全員がまだ水の中でもがいているシーンというのは、何度味わっても感動ものだったし、今でもその景色は目に焼き付いている。
 楽しかったなー水泳。毎日プールで泳げたらいーのに。。。こないだバンコクで滞在したコンドミニアムにはプールやサウナがついていて、僕は毎日泳いだ。



あいにくの曇り空の下
朝、まだ身体がおききっていないのに無理矢理水につかって、バンコクの空を仰いで熱く湿った空気を吸い込む。夕方、暗くなって道路がきらびやかになって来た頃に、美味しいタイ料理がたくさんつめこめるようにサウナにはいって汗を流してから水にとびこんで身体を動かす。高層ビルが建設ラッシュのスクンビットには、いくつかビルの工事現場が見えてそこで働いている人々が見える。イスにたたずんで、ぼけーっっと目をつぶって、、、あー、はよまたもっかい行きたい。