Thee Rang 跡地

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僕がスパイになった理由

 本はスパイ天国だとか言われたり、産業スパイが失敗して大事件になったりと情報の制御は非常に弱いと言われてきた。確かに日本にはCIAだとかモサドだとか、MI6だとかの有名な情報機関というものがなく、首相が中国の女スパイに情報を抜かれたり核ミサイルで脅されたり領空・領海侵犯も見て見ぬふりをしたりと散々なイメージがある。
 今日、外務省のラスプーチンと言われていたと言われる佐藤優氏と、長年NHKのワシントン支局に務めて一昨年独立をした手嶋龍一氏の対談本を読んで、世界のスパイがどういうものなのか、というのが書かれているのが興味深かった。佐藤優氏曰く、重要情報の80%は公開されている情報を再整理することによって得られるらしい。別の部分で手嶋氏の発言部分に、イスラエルのとあるスパイが、とある国に重要な情報源を潜ませており、様々なスクープや極秘情報を入手していたが実はそれは公開情報を元に分析を加えた物であって、潜んでいるはずの重要な情報源の人物はただの口実で現実には存在しなかったというのが実話として存在していたとある。それだけ現代は情報は開かれているということなのだろうし、それだけ情報の分析は重要な意味を持つという事なのだろう。
 他にも、本を通して語られている事として「軍事大国は情報大国たりえず、経済他国は情報大国たりうる」という物があった。これはまさに日本に当てはまる要素で、日本の情報戦略の素地は極めて高いという分析があった。戦前、陸軍中野学校という所があり、陸軍士官学校出身の僕の祖父が話を聞かせてくれた事もあるが、そこはありていにいうと日本人のスパイを教育する機関だったといわれる。人材の質は極めて高く、彼らを通して政府はたくさんの情報を手に入れていたという。現代にそのような機関は当然無い(だろう)し、あったとしても秘匿されているのだろうがそういう所にはいって国家の為に諜報技術を身につけるというキャリアもかっこいいと思う。映画の見過ぎかー?
 というわけで、警官がマフィアに、マフィアが警官にそれぞれスパイを送り込むという映画、「ディパーティッド」を今から見に行ってこようと思う。その間きっと僕はCIAだかFBIだかのスパイになった気分になれる。23:50開始、@錦糸町東宝シネマズ。徒歩10分。もうチケットをネットで買ってしまった。catch me if you can以来ディカプリオのファンやし。
 キャラメルポップコーンを片手に、ウーロン茶を飲みながらスパイ映画を見る。007やMIを、僕の親もこういうふうに楽しんでいた。