Thee Rang 跡地

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月の色

 本で見る月の色と、海外で見る月の色は違うなーと常々考えていた。タイに行ったときに見る月は特にそうで、すこしカラフルにみえる気がするのだ。これは、はたして気のせいなのだろうかそれとも緯度とか気温とか湿度とかが関係しているのだろうか、どっちだろう。と思い、何気なくグーグルで「月の色」と検索してみた。

月の色 - Google 検索

http://www.google.com/search?hl=ja&lr=&ie=UTF-8&oe=UTF-8&num=50&q=%E6%9C%88%E3%81%AE%E8%89%B2

そしたらこのページで、以下のような記述を発見。

 大気の層を通過する光は、大気の分子や水蒸気分子、大気中の塵などによって「散乱」という現象を起こし、少しずつ弱まって行きます。この弱まる割合は波長が短い紫や青の光の方が波長の長い緑や赤の光より大きく、図のAの位置のように大気層の中で長い距離を通過した光は、青色の成分などをほとんど失ってしまいます。そしてあまり弱まらないで到達した「赤色」の光が我々の目に入りますから、「赤い」月や太陽を見ることになります。

 なるほど、月の色が違って見えるのはどうやら夕日の色が赤く見えるのと同じ理由で、長い間大気を通過しているから低い位置にある月は赤っぽく見える、との事らしい。
 つーかいくら文系の僕でも流石にそれは知ってるやろ・・・。
 という訳で他に見ていくと、以下のようなページを見つけた。

月の色
http://mo.atz.jp/chisiki/tukinoiro.htm


月の色は大気の清浄度に大きく影響されます。春から夏にかけての大気の透明度が悪い日などには、頭上に見える月でも暗くて赤っぽく見えることがあります。
また風が強い冬の日や台風が通りすぎた後は大気中の塵や埃が吹き飛ばされ、大気の透明度は良くなります。こんな時には月は青白いほどに眩しく輝きます。

とのことらしく、やはりというか当然大気の性質は月の色にも影響を及ぼすようだ。透明度が悪い日には頭上に見える月でも色が赤っぽくみえると書いてある。ご存じの通りタイは高温多湿で、僕はあまり雨期に訪れた事はないが寒気には嵐が吹いて空気が清められるという事もなく、また特にバンコクなどは車の排気ガスが非常に充満しており、極めて大気の状態は悪いと言えるので月の色が日本より赤黒く光って見えるのは当然なのだろう。



 月というのは洋の東西を問わず昔から様々に詠われ、また語られてきた。地球という惑星の唯一無二の衛星だ。月は地球が分裂して生まれたのだという説もあるくらい、地球と何億年、何十億年と運命を共にしてきた。気の遠くなるような先祖の時代より人間は月を見上げてきた訳だ。そうだからかどうかは知らないが、異国の地で夜ふと目を上げた僕は、ほんの少しの月の色の違いでもぎょっとするくらいびっくりした。
 近頃、あまり月を見ないような気がする。
 今日は大変月が素晴らしい とか、 見事な満月です とか、そういった言葉はテレビ雑誌、新聞では目にすることはあるけれどもその記述を見つけて実際にベランダを空けて夜空を見上げる人が果たして何人いるだろうか。頭で月の姿を想像して、一人でああ今日は月がきれいなんだな、きっとこうだろうなと納得するのが関の山ではないだろうか。飲み会の帰り、夜空の月の美しさにしばし時間をとれる余裕のある人はいったいどれだけいるのだろうか。




 まだガキのころ、買って貰った双眼鏡で夜中月を見上げていた自分を思い出した。