Thee Rang 跡地

https://solaponz.hatenadiary.jp/ 跡地

ที่ร้างの終わりに

 日をもってこのブログ、ที่ร้าง(Thee Rang)は終了となる。開始からちょうど一年目のこの瞬間にようやくここはThee Rang(砂漠)となる。そして今無事にこのエントリを書ける事が僕の幸せで、心地よい達成感を覚えている。それもこれもいままで読んで下さった皆様のお陰、などと言うつもりは毛頭なく、この一年は僕が僕のために雑文を書き散らして来ただけだった。無論、何かの縁でこのWEBLOGを読んで下さった方々は本当に得難い存在だ。内容についてなにかのFEEDBACKを与えてくれる方なら尚更だ。僕のこのBLOGは、非常に親しい人々にしか伝えていない。知り合いとのリンクも一切ない。そんな中でも非常に多くの方に見て頂いたことはアクセスログを見れば分かるし、拙い文章に耐えてくださった方、耐えてくださらなかった方、どちらにしても僕の書いた文章、僕の作った画像、デザインを見てくれただけで世界中の赤の他人の誰よりも僕にとってはありがたい存在だ。本当に心から感謝申し上げたい。ありがとうございました。
 これで挨拶はお終い。以降は当WEBLOGについて些細の補足と若干の解説。

解題

WEBLOGを始めるに当たって定めたポリシー solaponzによるあるWEBLOGのレシピ

  • 基本的に毎日書く。書けない日は後日書き溜めたものを投稿する。また、あらかじめ読む人に書けない事を通知する。
  • どんなエントリの内容になっても、決して読者に自分の考えを押し付けるような事はしない。また、決して読者に理解してもらおうと必要以上に媚びたりへりくだったりはしない。逆にユーモアになるほどの過度の謙遜や皮肉めいた謙譲はむしろ美しい。
  • 背伸びはしない。調べて書いたものは調べて書いたと書く。自分が知っている事や他人より優れている分野について話すとき、絶対に上からの言葉にしない。知っていたと書かない。
  • 大前提として、最も守るべきルールは「読んだ人が何らかの新しい感性、感情、価値観を獲得できる事を願って書く事」。それは何でもいい。例えば感動、怒り、反省、反発、絶望、焦り、諦観、なんでもいい。ふと、何かを記憶の中から思い出すだけでもいい。
  • 裏を返せば、どうでもいいこと、誰にも意味のない事は書かない。また、他人にそう思わせる可能性があることは書かない。
  • 文章量にはこだわってはいけない。が、文を重ねるごとに初めて伝わるものがある事を忘れ、手抜きをしてはならない。反対に、惰性で文書を書き連ねて短い文章が故にスムーズに伝わる事がある事も忘れてはならない。
  • 他人が文章が長すぎるといおうが読みにくいと言おうが、WEBLOGというメディアの持つ特性が故のものなので気にしない。長さよりもデザインとしての見せ方を考える。
  • が、読みやすくするための努力は怠ってはいけない。例えば、CSSの改変、デザインの変更、色使いの変更、画像の挿入、などなど。
  • 必ず、本人も楽しみながら文章を書く。義務で文章を書いてはいけない。それは犯罪に近いほど自分も他人をも貶める、時間の大いなる無駄遣いの行為と認識する。
  • 決してネタが無いなどと思わない。言わない。書く事が思い浮かばないとすれば、それはネタが無いのではなくネタを考え付く思考ができない、もしくはネタを見出す能力の無い事なので、恥ずかしい事なのだと認識する。
  • 忙しいからを決して言い訳にしない。忙しいから何かができると気付く。忙しい中でしか出来ない事、気付けない事がある事を決して忘れないようにする。
  • 本人の健康を害する事態ではすべての例外が許容される。身体は全ての資本であり、自己管理が出来ない人間は他人を管理するなど出来る訳はなく、自らの人生を管理することも出来ないと戒める。
  • 決して他人を貶めない。また、ユーモアなく批判してはならない。
  • すぐに批判してはならない。必ずポジティブな指摘をした後にネガティブな指摘をするようにする、もしくは書き方(見せ方)をその順序とする。
  • 誰かとLINKを張り合ったり、バナーや広告を表示させない。これは、僕が多くのサイトでバナーやリンクに気を取られて本文やコンテンツが疎かになってしまうのを見てきた為。心の隙間を生んだり、欲を出したり、いい事はない。最も害悪なのがデザインをぶち壊す事である。
  • 卑怯なことは書かない。卑怯な振る舞いをしない。
  • 誰かに知られると誰かが困る内容を決して書かない。
  • なので、決して仕事の話を書かない。仕事はある意味生活のためにしている行為だが、WEBLOGで文章を書くという行為は生活に何の関係もないので。一件無意味に見えるこの原則は人生の意義を哲学する行為に匹敵するほど重要な意味を持つ。文字や絵を見て涙を流す生物は少なくとも銀河系だけでは人間だけである。
  • 自分を含め、他人の恋愛関係・人間関係について具体的に踏み込まない。
  • コメントは決して許可しない。トラックバックも表示させない。これは僕が古いテキストサイトという文化をリスペクトしているからであり、またWEBLOGのおもしろさも、弊害もそれにあると信じているからだ。コメント欄が開放されれば、文章のリズムが狂う恐れがある。外の意識を内なる意識と区分けしてドライブできるほど僕の精神はいつも安定してはいない。つまり僕の実力が無いからコメントを許可しないのであって堂々とコメントを許可するBLOGが羨ましい。あと、コメント欄で他の読者が見ない僕の言葉を特定のやりとりのなかで発するのもフェアじゃない気がした。
  • 何事もフェアであるべきだ。そういう理由で時事ネタはほとんど扱っていない。
  • 考える。考えて書く。一番基本だが、これが一番難しく、WEBLOGをおもしろくする一番の秘訣だ。

実際にWEBLOGを少しの間書いてみての反省

  • 毎日かけなかった。こればっかりは残念なことこの上ない。終わってみればエントリ数は全部で300弱。
  • 期間を一年ちょうどと定めていたからこそ僕はWEBLOGを書き続ける事が出来た。
  • 書けば書くほど、日々のストレスが軽くなる。心のもやもやが消えていく。これは非常に意味のある発見だった。これを書いている今も、僕は救われている。
  • 旅情や食欲など、特に僕の感性が敏感になっている話題にエントリが集中したのは安易だったように思う。主観にすぎて伝わらなかったことが多いと思った。
  • ブログの存在は、知人何人かに伝えただけだった。読んでそうな人が意外と読んでいなくて、読んでなさそうな人が意外と読んで下さっていた。案外僕も、読んでなさそうとか書いてなさそうとか言われてるんかもしれない。(そういえば読書が趣味ですっつって、何を読んでいるのか聞かれて答えたときに大抵驚かれる。たしかに割合おっさんくさい本が好きなのは自覚があるが、あんまり誰とも話題が通じないのがつらいな、、。)
  • 政治宗教は非常にデリケートな問題なのでデリケートに扱ったつもりだったが、やはりある程度のバイアスがかかってしまっている感ありあり。
  • 一時期写真や動画を頻繁に載せていた時期があったが、とある友人が「開くとき重い」と呟いたのを聞いて反省し、あまり使用しないように心がけた。が、写真を紹介するのは楽しいものだ。動画も然り。ただ、好奇心や感動の受け売りになっていた可能性が高い。そんな安っぽいブログじゃねーぞと。そういう自負を持っていた。
  • アクセス数が気になったのは最初の2ヶ月ほど。あとは見たり見なかったりだが、公開している範囲を考えると決して少ないほうではなかったと思う。
  • 最初から終わりまで楽しめてかけた。楽しかった。

WEBLOGのすすめ

僕がWEBLOGを書こうと思ったきっかけは、

  • 一つに、なにか文章を大量に書く欲望を満たしたかったこと。
  • 一つに、後輩の一人がWEBLOGを作っていて、そいつが言うには先輩が毎日ブログを書くなら自分も書きます、との事だったのでじゃあ毎日書かせてやろうと思ったこと。
  • 一つに、日記をつけるのをやめて大分たっていたので毎日ほんの少しでも自分の証を残したいと思った事。
  • 一つに、漠然と自分の居場所をひとつ作りたいと思った事。

こういう下らない動機でWEBLOGは出来上がる。出来上がるまでは誰でももっていけるが、そこからどうWEBLOGをドライブしていくか。初めて数日で事故って廃車にする人もいれば、ずーっと乗らずにさびて動かなくなるまで放置する人もいる。ドライブする計画書をしっかり描いていればきっと楽しいものになる。僕は上にあげたようなことを漠然と計画して実行していた。毎日が楽しかったし、そして楽しくない毎日が救われた。忙しい、時間が無いを言い訳に何もしない人ほど、WEBLOGで少しずつでもいいから何かを書いていって欲しい。ネタが無いという言葉をぐっと飲み込んで、自分で思考したことを書きとめてみて欲しい。いまさら、ではない。いまから、だ。僕もいまさらでWEBLOGを始めたがほんの数日でCatchUpできた。例えば、一日一句ずつ淡々と俳句を作るだけでもいい。例えば、自分でペイントソフトを立ち上げて1分くらいで絵をかき、それを淡々とアップし続けるだけでもいい。これだけでも、方針や計画さえしっかりしていればかならずおもしろいものになる。今この文章を読んでいる人の大半は20台中盤から30台中盤だと思う。その人生でもっとも気力の充実しているほんの短い間、自分の才能も可能性も内に秘めておくだけというのはもったいなさすぎる。そんなものが無くても、僕のようにさらけ出すだけさらけ出すのは悪くない。意味が無いという事は決して無く、自分で意味づけをしていくしかないところにWEBLOGのおもしろさがある。そう、WEBLOGはおもしろい。これを今読んでいる人たちのおもしろいWEBLOGを僕はもっと読んでみたい。本当に、読んでみたいと思っている。そういうのに渇している。

それから

2007年5月19日以降のそれから。このWEBLOGは実はある時点から、製本して僕の両親に届ける為に書かれる事になった。本を読むこと、言葉を話すこと、物を見る事、音を聞くことを教えてくれた世界で最も偉大な両親にささやかな退屈しのぎの一冊をプレゼントするため、はてなの製本サービスを利用しようと思う。無論、僕にも一冊届けられる。そのほか、万が一他にも希望される方がいればその方の元にも届けられる事になるかもしれない。それから、自分の記念としてこのWEBLOGのTシャツを作りたいと考えている。このWEBLOGを読んで下さっていた人で、THEERANGTシャツが欲しいという方があれば教えて頂きたい。作成コストが現実的になる人数が集まったらすぐに作ろうと思う。集まらなければこっそり作る。もうすぐ夏やし。ちなみにこれは、昔閉鎖したとあるサイトの真似事だ。尚、ログについては最初はすぐに全部消そうかと思ったが自身の暇つぶしのためしばらく取っておく事にした。いつ消え去るかは未定。ずっと残るかもしれない。
そして、WEBLOGはまだまだ続ける。というか続けている。それはWEBLOGという形ではないかもしれないが、自分の言葉をWWWに流すのは楽しい。もしも何かの縁があれば、またどこかで僕の書いたものを読む機会がある人もいるかもしれない。読んでいる人もいるかもしれない。また、僕にとっても縁あった人達の書いた文章を読むのはこの上ない楽しみであり続ける。
 春もじき終わろうとするこの季節、天気は一日の中でめまぐるしく変わる。昨日は、朝に雨が降り、昼に晴れ、また雨が降り夜は晴れた。今日はちょうどそんな気分だ。読んでくださった方、今まで本当にありがとうございました。これで、お終い。さようなら!!
R.I.P

Toshiro : going2solapon*hotmail.com