Thee Rang 跡地

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会計のダメとツボ

 計は大嫌いだった。商学部という学部に通い、入学と同時に会計研究会という団体に所属した僕だったが、何時まで経っても「貸方」と「借方」に慣れなかった。日商簿記3級レベルまではふんふんと頷きながら理解していったが、いざ二級受験!となり、周りの眼の色が若干変わりだしたとき、徐々に覚えられないルールが増え、耐えられない計算が増え、勉強する意欲を失っていった。結果、日商簿記二級の試験を研究会の受験者中最低の点数(確か29点)で落第して以来、「向いてないです。」と言ってきっぱりその研究会を辞めた。
 先輩たちはとても良い人たちで、入学直後から単位修得や授業の攻略、果ては恋愛相談や免許、就活の話などとてもおもしろい話をいつもしてくれていて、大好きだった。チャリでよく家まで通って朝方まで飲んで語り、夜が白む頃に空を見上げながらチャリをこいで帰宅したものだ。「みんなと勉強すればきっと取り返せる、一級まで頑張ろう」と言ってくれたのはとてもありがたかったが、自分には他にやる事がある事があると考えた。
 他にも考えたことが無くはなかった。傲慢だが、「この道を極めたら会計士だとか税理士になるんだろう、つまらなそうだ」とか、「会計・経理なぞ専門知識なので弁護士と同じく必要になったら出来る人を雇えば良い」などと思う事もあった。この意見には今でこそ正しい部分と間違っている部分が含まれるのが分かるようになったが、足りない頭で苦し紛れに考えだした言い訳にしては、結果オーライだったと思っている。
 今はどう思っているか。「会計は、嫌いだがとても重要だ。」と考えている。色々な企業の業績を比較検討するのにはもちろんの事、社会人ならそれ以上に誰もが自社の業績と業界内でのポジションは生きて行くために抑えておこうとするのは当然の事だろう。
 何も業界や企業レベルでなくとも、自分の部門の業績、部署の業績、チームの業績と規模は違えと様々な切り口から正確なメジャメントを用いて考察する事で、より良い結果に向けて正しい努力が出来るようになる。もしくは自分たちが金を貰っている顧客やライバル企業について大まかにでも財務諸表やニュースを眺める事で、自分がやっていることは長期的、短期的に損なのかトクなのかといった自分の見通しを獲得する事にも会計は大いに役立つ。
 なので、社会人が利潤を追求する以上、金の流れを抑える会計学はとても身近で、重要になるのだ。
 なので、サラリーマンを生業にしようと思ったら覚えたくないが最低限覚えなければいけない会計用語はたくさんある。いくつか下に上げていこう。

損益計算書(P/L:Profit and Loss statement)
ちゃんと用語と順番を抑えているだろうか?もちろん英語でも併せて覚えておかないと意味がない。上からおおまかに…

  1. 売上高(Revenue, Turnoverとも)
  2. 営業利益(Operating Profit)
  3. 経常利益(Current Profit)
  4. 税引前当期利益(Profit before tax)
  5. 当期純利益(Net Profit)

貸借対照表(B/S:Balance Sheet)

  • 資産(Asset)、資本(Equity)、負債(Debt)で構成される。
  • 総資本回転率(Total Asset Turnover)
    • 収益性。回転率の良不良判断基準は業種により異なる。
  • 流動比率(Current Ratio)
    • 支払能力。100%を割れる(流動資産が流動負債を下回る)と危険。
  • 当座比率(Quick Ratio)
    • 緊急時の支払能力。80%を割れると危険。
  • 売上債権回転率(Receivable Turnover Rate)
  • 商品回転率(Merchandise Turnover Rate )
    • 在庫の適性度。業種により異なるが製造業であれば7回転以上必要。
  • 固定資産回転率(Fixed Assets Turnover)
    • 固定資産に占める売上高の割合。設備・建物など固定資産の利用度を見る。
  • 固定比率(Fixed Assets Ratio)
    • 設備投資への支払能力。200%を超えると危険。

と、いうわけで、僕も未だに調べながら書かないといけないのが情けないが…、サラリーマンや自営業としてちゃんとお金を扱って行こうと思ったら、もしくは財務諸表からある程度の情報を読み取りたいと思うならば、上記のような所は抑えておきたいもんです。