Thee Rang 跡地

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ピークカット

 電担当大臣というよく意味の分からない、そして多分本人もよく意味が分かっていない、まるで小学生が授業で「日本に新しい大臣を作りましょうね〜」という課題に対して提出するような名称の大臣がさりげなく就任しちゃう・・くらい、今の関東の電力が足りないようだ。震災発生翌週からの計画停電では、被災地の避難地区や断水している地域なども情け容赦なく送電ストップ(しかし23区は安泰)したため、大変な顰蹙を買っていた。(停電・断水のダブルコンボで浦安地区の高層マンションの高層階の住人達は地獄を見たそうです。)
 んでよくよく聞いてみると、電気は蓄積する事ができないので、送電っつーのはピーク時をカバーするようなキャパシティを持っておかないといけないらしい。つまり、トータルでみて平均値が高くてもそれが最大出力以内であればOKで、普段は使用料がほぼ0でも、昼の13:00に一斉にみんなが家でドライヤーとエアコンと洗濯機のスイッチを押して、電気を全てつけてTVを見るなどし、13:01まで1分間電力を最大限使って送電限界を突破しましょうっていうのには対応できない、という事らしい。
Twitterで、「じゃあ節電担当大臣じゃなくピークカット担当大臣にすりゃいいじゃん」というつぶやきを見た事があるがこれはまさにその通りで、ただ「節電」というよりは、「ピークカット」を念頭に色々な施策を考えていく方が合理的だ。
となると、お遊びで色々妄想が始まる。ピークカットするにはどういうやり方があるかな。ちなみに、年間を通しての一日の電力使用のピークは、11時前後と14時前後に来るらしい。まあ、単純に考えると…

<案1>深夜に電力を使用する施設を稼働させるようずらす。

  • 深夜のディズニーランド開園。いつもと違った黒ミッキー、黒ミニーに、夜の大きなお友達も大興奮。おみやげも若干大人テイストに。仕事帰りに朝まで遊んで、翌日有給を取るOLが増加。
  • 深夜のショッピングモールOpen。旦那子供が寝静まってからが奥様の時間。深夜限定セールなど特売品が見逃せない。
  • 美容室も夜間限定運用。
  • 地元商店街も、負けじと基本の営業時間を夜中〜夜明け前に変更。出店なんかもでて、会社帰りの人々で深夜まで賑わう。

<案2>日中、電力を使用する施設を抑制する。

  • 一日のうち全く電車が動かない時間帯を作る。12:00-13:00とか止めて、強制昼飯タイム、みたいな。
  • 飲み屋では照明を落としてキャンドルサービスを行う。
  • 洗濯はたくさんの電力を使うため、太陽が出ている間は禁止する。但し、夜明け前に洗濯し夜明け後に干すだけならば良い。
  • 朝食は配給制にし、公民館や小学校の体育館などに寄りあって食べる。有力だが格安で、パンorごはん+一品+味噌汁の質素な食事。地域で時間をずらしてやれば、炊事による電力消費が大幅に抑制される上に、地域コミュニティの交流も促進する。
  • 家庭用エアコンでの冷房は全家庭使用禁止にして、どうしても涼みたい場合は公民館や公共施設を利用する事とする。

・・・っていうのはまあ冗談は混じっているが、しかしただの節電ではなく、「ピークカット」という話になるならば個人の努力でどうにかなるレベルではなく、それこそ節電担当大臣が先頭となってトップダウン各企業・地方自治体を明確に足並みをそろえる必要がある。逆にいうと、これさえしてれば、一日のうちの瞬間最大電力需要はカバーできて計画停電の必要性なくなったりしないかなあ。厳しいか。*1

しかしこれは限られたリソースを、いかに最大限の成果をあげるために割り振りを行うかという命題であって企業経営に似ている。節電担当大臣の権限において経営者にて緊急対策チームを作り、ピークカットの手法と計画停電回避の可能性についてビジネス的な観点からみた大胆な施策が必要ではなかろうか。

*1:試算では、冷房利用の多い夏場の電力需要は6000万キロワット超に膨らむそうで、現状の供給能力である3500万キロワットにははるかに及ばない。