Thee Rang 跡地

https://solaponz.hatenadiary.jp/ 跡地

寿司と私

 んの事はないが、僕は日本人なのに、寿司というものにあまり馴染みがない。子供の頃は外食するという習慣がなく、一年に1,2回レストランに行くという感じだったので寿司屋などいったことがない。なので、僕は高校くらいまでは寿司といえば握り寿司よりは巻きずしやちらし寿司だったし、それらもそこまで好きという訳では無かった。唯一、小僧寿しで売っていた、太巻きにシーチキンと辛口マヨネーズを巻いたものは大好物(これにより、今にいたるまでツナマヨが大好き。この店は他にも結構革新的な寿司を出していて他にもウインナーをマヨネーズであえたものを巻いた太巻もあった。これが激うま。なんでコンビニにはマヨネーズウインナー巻きが無いのだろう?)だったので、これを「お寿司、お寿司」と呼んでよくおねだりしていた。

一度、コンクールでピアノをうまく弾けたとかなんとかで母親が上機嫌なときに、何を食べたい?と聞かれ、思わず「お寿司を食べたい」と答えた事があった。僕の中では完全に小僧寿しツナマヨ巻の事だったのだが、母は勘違いして、普通のお寿司屋に連れていってくれた。僕が育った香川県にはあまり回転寿司というのが無く、そこは回らないお寿司屋だった。
店にはいってから母親は勘違いに気づいたようだったが、せっかくなのでという事で食べていく事にした。お寿司をいくつか頼み、目の前に出てきた見慣れない寿司と見慣れない皿にどきどきしていた。

母は美味しそうにいくつかつまんでいた。

僕も母のマネをして、一つつまんで醤油につけて口にいれてみた。


大きい!


なんとかほおばってモゴモゴかんでいると、突然鼻の奥に激痛が走った。わさびだった。

何にも言えず、かといって寿司を吐き出すわけにもいかず、目を白黒させながらもごもごいっていると、母が気づいたのか、水をくれて僕はそれと一緒に寿司を飲み込んだ。

それに気づいた板前さんが、慌てて僕の前に並べられた寿司のサビを抜いてくれたのだが、もう遅い。いくらさびぬきとはいえ、ご飯に少しわさびの香りが残っている。口に入れるたびにこのわさびの香りが気になって気になって仕方がない。しかも、上に乗ってるネタの刺身も全く旨くない。子どもが刺身なんて食って旨いわけがないのは当たり前だ。

とまあ、この体験により、いっそう僕は寿司に興味がなくなった。


そんな僕も大学に入学し、一人暮らしを始めた。すると味覚も大分変わったのか、寿司も食えるようになった。といっても、もっぱら1皿100円の「スシロー」にばかり行っていた。しかも、これはどちらかというとちょっと贅沢な部類だった。空腹を感じたら、とりあえず連れに電話して待ち合わせし、夜にバイクを走らせて、よくスシローに行っていた。やっすいマグロやらツナ巻やらの寿司を7,8皿食って、今日も寿司をたくさん食べたなどと満足したりしていた。関東にあるのかどうかは知らないが、このスシローは関西の大学生に取って非常に重要な寿司スポットだった。

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一度父親が下宿の近くに来た際、普段は決して足を踏み入れることのなかった"普通の"回転寿司に行ってみた。ネタの大きさ、そしておいしさに圧倒された。金があればこんな旨い物が食えるんだ、と大学生ながら心に強く印象に残る食事だった。

社会人になって学生より少しは小遣いが増えた。しかし、未だに寿司とは神聖であり侵すべからずという印象があり、うまい寿司屋というものに行く気がしない。

しかし今、気になっている寿司屋がある。新橋にある、美登利という寿司屋だ。
http://gourmet.livedoor.com/restaurant/7202/
どうやら安くてうまいという評判で、是非にも一度いってみたい。Googleで画像検索すると、とてもうまそうな写真がたくさん出てくる。

寿司といえば、前にBlogにも書いたことがあるが、同期の結婚式ニ次会に勝手に参加するため富山に旅行した際に、立ち寄った寿司屋のウマさも異常だった。寿司栄という所だったが、あそこも絶対にいつかまた行こう。なので僕はいくら東京で寿司がうまい店といっても、富山で食う寿司ほどでは無いだろうなー。とか思っている。


僕もそろそろ三十路も近いし、日本人として、父親として、ビシっと(正統な)寿司デビューしないとなあ。マナーとか寿司の知識とか、全く知らないわ・・・。