Thee Rang 跡地

https://solaponz.hatenadiary.jp/ 跡地

失敗体験を積めているか

 『失敗は成功の母』と人は言う。誰でも、失敗を歓迎などしない。失敗する事を前提で物事を始めたりする事などない。頭から、きっとうまくいく、こうやればいいはずだ、と信じて、もしくは疑いながらも決断して選択した行為が、失敗に終わるのを想像する事はとても恐ろしい事だ。

人は失敗に燻され、魅力をまとう
かといって失敗を恐れて何もしない、ではつまらない。僕の経験から言っても、魅力あふれる人というのは、その魅力の大きさに比例して失敗談を笑いながら話してくれたりする。とんでもなくうまくいった実績を数々持っていても、そういう話をする時と同じくらい・・・というか、より一層楽しそうに、目を輝かせて自らの失敗を披瀝する。そういう人たちは、『失敗は成功の母』という概念を体現し、失敗を活かす事でより大きな成功へと向かっていくことのできる、エネルギッシュな人たちだった。

どんなにすごい実績があれ、恐れられていても、失敗を隠そうとし、表出させない人というのはあまり人望が得られない。むしろ、ねたみそねみなどの反感を買い、その実績に見合わず信頼を獲得できなかったりする。誰もが本能的に、その人の失敗を願うようになってしまう。小さな、過去の、取るに足らない失敗を覆い隠し表に出さない事が、いざというとき大きな失敗を招くような事態になる。

一流の『失敗』を読もう
世の中には様々な失敗があって、それが多くの人命や人類的ミッションに関わるものまで、枚挙に暇がない。この様々な失敗について、原因を考察したり、事例を通して一般化したりと非常に面白い事を書いているHPがある。

失敗知識DB | http://www.sozogaku.com/fkd/index.html

ここの、『失敗百選 一覧』(http://www.sozogaku.com/fkd/lis/hyaku_lis.html)というページが凄まじい。アポロ13号計画や雪印事件、電車事故や航空機事故、様々な種類の『大失敗』とでも言うべき事例をまとめ、公開している。読んでいるだけでもとても興味深い。いくつかピックアップして以下にリンクしておくので、時間があったら是非読んでみて欲しい。PDFなのでブラウザ重い人は注意。Chromeだと軽いです。

スペースシャトル・コロンビア号の帰還失敗 (2003年)
http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HB0011019.pdf

日比谷線の列車脱線衝突 (2000年)
http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HA0000608.pdf

広島新交通システムの橋桁落下 (1991年)
http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HD0000001.pdf

アポロ13号 (1970年)
http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HA0000645.pdf

スリーマイル島原発の破壊 (1979年)
http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HA0000404.pdf

失敗からしか学べないもの
『まずは水に入らないと、対岸には渡れない。』と、ある経営者が言ったことがある。失敗してその失敗についてよく考えて、今度は別の失敗をして、また考えて…というのを繰り返す事で、ようやく形になるものがある。ようやくたどりつける場所がある。
失敗をただ失敗として見るのではなく、失敗による影響を最小化し、失敗の確率を低減させる(究極的には0にする)事で、ただたまたま成功するより柔軟な考え方と幅広い視野を手に入れる事ができる。
失敗を振り返る
なので、失敗を振り返る時間というのがとても大切になってくる。ノートにでも、PCのメモ帳にでもTwitterにでもいいので、いつどこでどういう失敗をしてどうなったか、気づいたときにメモして振り返っていくと、自らの行動特性や失敗のパターンが読めて良くなってくるかもしれない。僕も失敗はできるだけ書き留めて振り返るようにしてるんだが、大昔の失敗メモみて、全く同じようなことをしているのもしばしば。。。