Thee Rang 跡地

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首都圏お国自慢

 のような田舎者にいまいちピンとこないものに、首都圏の地域による序列がある。兵庫県の西宮に住んでいた頃は、住む地域が比較的いい地域か、それともイケてない地域か…など考えたこともなかったが、就職にあたり首都圏に越してきたとき、「家はきまったの?」と訊かれ、「錦糸町に住みます」、と言った時の相手の反応は興味深いものだった。

この錦糸町、ショッピング拠点としての意味あいも持つが、しかし反面、歓楽街の性格も色濃く残す地域である。なので受け取る印象も人それぞれのようで、「いいとこ住んだねー!」とか、「ああ、ちょっと気をつけないとねえ」とか、もっとズバっと「あまりいいとこではないね」という人もいた。

せっまいせっまい東京なのに、駅ごとにそんなイメージあんのかぁ!?ヒマな事考えるんだなあ。などと、本当に驚いたのを今でも覚えている。

ベッドタウンの序列
ってのもなんとなく存在していて、家賃とか土地の相場によく現れている。東京駅まで同じく1時間かかる場合でも、西の方はなぜか家賃が高く、東のほうはなぜか家賃が安い。田園都市線なんか殺人的混雑で世界的に有名、道路事情も決して良いとは言えないのに、なぜか"憧れのセレブ生活"みたいなイメージがムラなく浸透していて、不思議だ。
また、隣県も不思議なほどに明確に格付けされている。たとえば、『チバラギ』という言葉がある。僕はこれを聞いた時、千葉と茨城の合成後なのだなあとしか考えなかった(例えば甲信越のようなものかと思った)のだが、しばらく後に関東に住む友人と何気なくこの話をしたところ、「それはね、千葉とか茨城とかどうせあのへんでしょ?っていう見下したニュアンスが含まれてるよ」とか言われて、衝撃を受けた。
埼玉も同じような感じで、やはり見下すような言葉が存在するのだという。これが神奈川になるとどうなるかといえば、なぜかすっかりなくなり、"理想的ベッドタウン"のようなイメージになるという。
来歴
おそらくこういった事情の背景には、かつて横浜が日本有数の港町であったこと、外国人が多数逗留し未知の最新文化の入り口であったこと、それにともない多くの外国人要人が東京から神奈川方面に居を構えたこと、日本最初の鉄道が開通したこと…などの理由があるのだろう。上海から観光で来日していたリチャードソンが、薩摩藩大名行列に乱入し殺害された有名な生麦事件も、横浜市鶴見区で起こった。
世田谷などの高級といわれる住宅地も、元は外国人が邸宅を構えた事に端を発すると聞いたことがある。こんな150年も昔の出来事のおかげで、世界有数の都市TOKYOにおいて、きれいな格好をしたOLやパリっとしたスーツを着こなしたビジネスマンが、田園都市線の電車の中で酒や遊びの事しか考えていない大学生だとか土臭い体育会系学生だとかに混じってもみくちゃにされているのだった。
どこ住んでも同じ
こんだけ便利になったよのなか、港区に住もうが千葉の木更津に住もうが、利便性という意味ではほとんど何も変わらない。交通アクセスや部屋の広さなど一長一短なところは当然あるだろうが、交通アクセスが良いとか高級レストランが近くにあるからといって、港区の1LDKの35平米にすむ人が、西船橋の3LDK 120平米に住む人をバカにするというのはズレている。しかし、こういうズレている事が当たり前な風潮があって、ほんとに理解できない部分だ。


こないだ初めて我孫子というところに行った。我孫子をアビコと読むのは、僕が小学生の頃、"かまいたちの夜"の原作者の名前が我孫子武丸だったというので知ったのだったが、常磐線に揺られ結構いったところだった。ウナギがうまく海が綺麗な、とてもいいところだった。