Thee Rang 跡地

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楽しい印刷業界用語

 日、とある出版業界の友人からもらったメールに、見慣れない用語があったので何気なく調べてみると、どうやら印刷業界の用語であることが判明した。僕は常々業界用語というのは非常におもしろく、第一級の研究対象になりうるものだと考えているので、興味を持って印刷業界の用語をいくつか読んでみた。個人的にDTPをやっていた事もあるので既に知っているものもあるが、初めてみたものもあるのでかいつまんでご紹介。

印刷用語辞典 印刷用語集
http://print-word.com/index.html

【 あそび紙 】
本の中身の前後に入れ、体裁をととのえる紙。一般には本文と同質の紙であるが、色上質などや印刷がされている場合もある。
【 安全紙 】
紙幣や有価証券などの偽造変造の防止を目的とする紙。
【 色浮き 】
アカ浮きを抑えるというように用いる。画像中のある部分に別の色が感じられて本来の色でないと思われるときに使う。
【 裏抜け 】
表に印刷したインキの中の成分の一種が紙の裏ににじみ出る現象
【 追い丁 】
分冊された書籍や雑誌の全巻にわたって、連続してつけた丁付け。
【 カラーグラビア 】
カラー写真原稿を色分解し、分色ポジから赤、青、黄、墨の4本のシリンダーに製版し、4色を重ねた印刷。
【 くるみ 】
製本工程のなかで、表紙を中身に取り付ける作業。
【 更紙 】
化学パルプ40%未満配合の非塗工印刷用紙。下級印刷用紙として、雑誌本文や謄写版印刷などに使用される。
【 初校 】
組版した最初の校正あるいは校正刷。
【 筋押し 】
厚手の切りつけ表紙を開きやすくするため、折り曲げ部分に筋を入れる作業。
【 通し 】
印刷機の生産量を表す単位。通し数ともいう。1色機の場合は、通し数=印刷枚数となるが、4色機の場合は通し数=4×印刷枚数となる。
【 トンボ 】
製版、印刷工程で、工程内の品質管理の指標、印刷体裁の指標および製本加工の指標として使用するマーク。
【 ねむい 】
印刷の階調の程度を表現する言葉。印刷で表現される濃淡の範囲が狭く、濃い部分と淡い部分の再現差が少ないことをいう。
【 ノンブル 】
本のページ付け、またはそのページ番号。
【 平とじ 】
仮製本のとじ方の一つ。中身ののどの近くを側面から針金でとじるとじ方。簡便なとじかたであり、雑誌などに広く用いられる。
【 坊主 】
売り上げカードの俗称で、書物に挿入されているカード。注文カードと表裏になっている短冊形で、書名、定価、発行所、書籍コードなどが記入されていて、書店が販売の整理に利用するもの。
【 本刷 】
印刷機に版面を取り付けて、見当、色調などの調整を行い、機械校正を終了し本紙に印刷すること。
【 丸背 】
製本において、上製本ものの背の仕立て方の一種。背中に丸みをもたせる方法。
【 モアレ 】
幾何学的に規則正しく分布した網点、または線が重なり合ったときに生じる斑紋もことで、重なり合うスクリン角度が15度以下になると、モアレ模様がめだつ。
【 読み合わせ校正 】
対校ともいい、2人が1組となり、1人が原稿を読み、1人が校正刷りを見ながら校正する方法。
【 落丁 】
ページ物を丁合いするさい、折丁の一部が足りないまま製本された状態、または印刷物が指定の部数だけ完成しないこと。
【 乱丁 】
製本作業上の誤りの一つ。丁合いしたとき、一冊分の折本のある部分が順序不同になった場合をいう。

・・・やっぱ業界用語はおもしろい。それに、断片的に目にする単語の意味が分かってすっきりする。よく本の奥付けに、『乱丁・落丁がございましたら・・・』っていう文章が書かれているが、僕は小さいころから一体乱丁や落丁とはなんだろうと不思議に思っていた。ページ(頁)と書かずに丁と書くのは、丁っていうのが本を構成する紙一つの単位って事か。なるほど溜飲が下がった。

普段僕らが使ってるような用語も、他の人から見たらとても興味深いというのもたくさんあるんだろうなー。