津波への保険
1000年に一度の規模、と言われる今回の地震で津波を見たのは、地震発生直後の2chにはられたNHKのキャプチャ画像だった。宮城県で震度7という情報は断片的に聞いていたが、まさか津波が押し寄せているとは思わなかった。津波といっても、しばらく前にあったチリの大地震のときに、津波が来る来るといって数十センチの津波に終わった記憶が残っていて、今回も一時的な潮位の変化程度だろう、と考えていた。
ところが、画像にうつったのは、高架になった道路の下を流れる、激流に飲まれたたくさんの車。まるで魚のように大量に水にさらわれ、転がり、流れていく。見た瞬間は、まるで現実の光景とは思えなかった。
しばらくすると、津波は真っ黒な濁流に姿を変え、田畑や家を次々と飲み込んでいっていた。道路を必死で走る車が飲み込まれる様子もはっきりうつっている。きれいに整えられた畑、ビニールハウスが無残にも津波にのまれ、つぶされていく。津波にながされる家の中には、炎上しながら流されていくものもある。地獄絵図とはこの事だった。
流され、潰されていくたくさんの家を見ながら、脱力を禁じ得なかった。正直言って、恐ろしい光景で足がすくむようだった。ぼんやりしながら、考えた。
各戸には、それぞれ当然の事ながら持ち主がいた。銀行から借りたり貯金から崩したりした数千万円の対価として手に入れた一戸建てだったろう。調度品には歴史的に貴重なものが含まれていたかもしれないし、すさまじい価値をもつ骨董品を所蔵していた人もいるかもしれない。ベンツやセルシオなど高級車を購入し、毎朝磨いていた人もいるだろう。
それらが、ひと呑みに濁流にのまれ、破壊されていった。
・・・こういう家とか車とかって、保険で保障されるんだろうか?
されるらしい
通常家を購入するときは、災害で使い物にならなくなるという事態を想定して、その時にきちんと保障を受けられるようにするため、保険をかける。各保険と補償内容は以下の通り。
- 住宅火災保険
- 失火や類焼(もらい火)による火災
- 落雷による損害
- ガス爆発など、破裂・爆発による損害
- 風災
- ひょう災
- 雪災
- 住宅総合保険
- 住宅火災保険の内容に加えて、
- 破壊
- 水害・水濡れ
- 風災
- 物体の落下・衝突
- 盗難
- 団体信用生命保険
- 被保険者が死亡した場合にその後のローンを支払わなくても良いという住宅保険。
今回の津波はどういった保険で保障されるのか調べてみたら、どうやらというかやはり地震保険が必要なようだ。ちなみに車であれば、津波による被害を保障するには特約が必要との事。あの地域なら多くの方が、地震保険に加入されていただろうと思うが…。
今回の地震を機に、多くの方が保険を見直すことだろう。もちろん、僕も*1だけど。
*1:まだ持ち家はない。